◆債務整理 その4◆

【4】 自己破産による整理

多額の借金などにより経済的に破綻し、生活することが難しい債務者の全財産(最低限の生活用品は除く)を 強制的に換金し、債権者全員にその債務額を公平に分配する制度です。
債務者である私たちに、生活の再建と人生の再出発の機会を与えてくれる、と言えば聞こえが良いですが、これにより財産を失います。
しかし、自己破産の手続きをされる方のほとんどは既に財産がありません。
残りの債務について免責許可の決定が受けられれば、その債務の支払い義務は免除され、生活の復権を得ます。
つまり、この「免責決定」により借金が無くなるのです。
自己破産にかかる費用は2万円ほどですが、マイホームなどの財産がある場合は異なってきますので、
その場合はお近くの弁護士に相談することを考えます。
自己破産の申し立てについては地方裁判所にておこない、裁判官の審理を受けます。審理が通りましたら、
そこから自己破産の手続きが始まるのです。また、免責決定までの期間は、裁判所や個々の事情により異なります。
費用や期間などの詳細については、管轄の地裁に連絡・確認することが望ましいです。

自己破産の手続き開始決定を受けると、破産者の本籍地の市町村役場にある破産者名簿に名前が記載されます。
しかし、第3者がこれを勝手に見ることは出来ませんし、戸籍や住民票にその事実が記載されることはないです。
ですので、自己破産をすると周囲にそのことが知られてしまうのでは、と心配される方がいらっしゃっても、
公的にその事実がわかる、ということはほとんどないのです。また、免責決定を受けると、この破産者名簿から当人の名前は抹消されます。

その他に、個人である債務者が破産宣告を受けても選挙権や被選挙権を失うことはないのですが、注意したいのが法律上いろいろな資格制限を受けます。
例えば弁護士、公認会計士、後見人、遺言執行者、法人の理事、株式会社の取締役・監査役、宅地建物取引業者などの資格をこの間に取ることは出来ませんし、また、なれなくもなります。
ただ、免責決定を受けると、これが解消されるものもあります。
また、他の制限として、破産者は破産に関係した説明をする義務を負ったり、
裁判所の許可なしに居住地を離れることが出来なくなり、そして郵便物や電報が破産者ではなく破産管財人に配達され、管財人がその内容を調査します。
こうした法律上の制限の他に、破産宣告を受けたことが周囲に知られた場合、経済的な信用を失うことになります。
なので、社会においての取引や、日常生活面でもいろいろな不都合が生じてくると考えます。
こうしたことから、この制度の利用は、二進も三進もいかなくなった時の最後の手段であると考えて、早めに専門の相談機関へ相談に行く、ということが第一に優先されるのです。自己破産をする前に、何とか借金の解決をはかりたいですね。