◆地獄の生活◆

そして、私が住んでいるマンションには、取り立て屋がやってくるようになりました。
彼らはこちらの時間の都合など考えてはくれません。
食事の時も、お風呂に入っていても、 寝ていても、不意に訪れる取り立て屋の声に、怯える毎日が始まりました。

彼らに「今はお金が無いから払えない」と言うと、ひどい暴言をあびせられました。
あとは脅し、です。   
彼らは決して大声は出しません。ですが、淡々と私という人間自体を否定する、
心に突き刺さる言葉の数々は、本当にキツいものでした。

恥ずかしい気持ちと悔しい気持ち、そして惨めな気持ちと迷惑をかけて申し訳ないという思いから、 ご近所さんと顔も合わせられなくなりました。
 
こうなると必然的に仕事にも影響が出てきます。集中力は落ち、落ち着きが無くなり、
更に今までのような営業スタイルは出来なくなりました。
会社が望む仕事を、達成できなくなってしまったのです。
この時は部下にも、人が変わったようだ、とよく言われたものです。
 
そして、思うように返済ができない私にしびれをきらし、勤務先の会社にも取立ての電話がかかってくるようになりました。
私自身の成績不振もあり、会社は迷惑しているであろうことを考えると、職場にいることが辛くなりました。
私は仕事を休むようになり、成績不振と連日の欠勤について、当たり前ですが上司からの注意を受けました。
自分が何で生きているのか、何で借金なんか作ってしまったのかを考える度に、本当に自殺を考えるようになりました。

そして会社に居づらくなってしまった私は、ついに10年近く働いた会社を辞めてしまったのです。